7−2,お酒の飲み方大丈夫?〜痔を悪化させない生活〜
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衣替えの時期を迎え、季節が少しずつ夏へ向かっていることを感じる頃となりました。同時に、夏を意識したアルコール飲料のコマーシャルを目にする機会も増え、暑い中頑張った後の冷たい1杯を楽しみにされている方も多いことと思います。
アルコールは、気分をリラックスさせてくれたり、食欲を湧かせてくれるなど身体にとって良い効果をもたらしてくれる部分もありますが、良い作用を期待するならば、適度な量に留めておくことが大切です。とくに痔を患う方は、過度の飲酒が悪化を招く原因になることがあるので注意してください。
そもそもなぜ、お酒の飲み過ぎは痔に良くないのでしょう?
◆痔とお酒
アルコールには、抹消の血管を拡げる作用があります。痔を患う人に最も多く見られる「痔核(いぼ痔)」は、肛門部の静脈が鬱血を起こしたためいぼのような出っ張りになったもので、アルコールの持つ血管拡張作用によってその痔核が大きくなる恐れがあります。
また、アルコールは便を柔らかくする作用も持っており、飲み過ぎると下痢になることがあります。下痢のときは、激しい勢いで便が排泄されるので、その刺激が「裂肛(切れ痔)」の引き金になったり、水様便が肛門と直腸の間にある小さなクボミに入り込んで細菌感染を起こし、「肛門周囲膿瘍」や「痔瘻」につながることもあるので、下痢を起こさないためにも飲み過ぎには注意です。

◆痔と肝臓
過度の飲酒は、アルコールの分解処理を行う肝臓に負担をかけることになります。そして、この飲み過ぎによって肝臓が受けるダメージは、結果的に痔の悪化に結び付くこともあるのをご存じでしょうか?
肝臓に向かって血液が送られてくる門脈という血管は、上直腸静脈を介して肛門部の静脈とつながっています。この門脈には血液の逆流を防ぐ弁がないため、肝臓の働きが乱れると門脈の鬱血が起こり、それによって痔にも悪影響が出やすくなります。このような肝臓と痔の関係からも、お酒のとり方には注意が必要というわけです。
◆香辛料のとりすぎにも注意
トウガラシやコショウなどの香辛料は、ほとんど消化されずに排泄されるため、とりすぎると便中の香辛料によって痔の患部が刺激され悪化することがあります。
また、漢方の世界で古くから伝わってきた考え方の一つに、「陰陽五行説」というものがあります。これは、自然界に存在する5つの元素(木・火・土・金・水)に身体の臓器をはじめ、甘味・酸味等の味、喜び・怒りといった感情等を当てはめて、病気の改善に役立てられてきたものです。程度の問題もありますが、この説の中で「辛味」は肝臓に負担をかけるものとされています。このように辛いもののとりすぎは、肝臓への負担を通じて、間接的に痔に悪影響を与えることもあるのです。痔の予防・改善を考えるなら、香辛料の効いた料理を肴に冷たいビールをガブガブ、という習慣は改めたほうが良いと言えます。お酒を飲むときには、飲酒量はほどほどに、また、おつまみとしては香辛料のとりすぎにも注意が必要ですが、脂質が少ない上に良質なたんぱく質を含む大豆の食品や、ビタミン・ミネラルの豊富な野菜類を中心に、エネルギーのとりすぎや栄養バランスにも気を付けて選ぶようにするのが良いでしょう。
おいしいお酒を長く楽しむためには、お酒を受け入れる身体の健康を保つことが大切な条件になると思います。痔が悪化したために禁酒を迫られ大好きなお酒を飲めなくなる、ということのないように、日頃から上手なお付き合いを心がけてください。
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