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9−1,実はこんなに多い=お尻の悩み=

 日本人の3人に1人に自覚症状があり、4人に3人が今までに経験したことがある病気・・・、それは「痔」です。
 痔の症状を訴える人は、20歳代頃から増え始め、50歳代に最も多くなります。
 この様に痔は大変一般的な病気ですが、場所が場所なだけに、なかなか他人に相談しにくい病気でもあります。
 とくに若い女性の場合、相談したくても周りに男性がいたりすると恥ずかしくて相談できない人が多いもの・・・。
 そこで、そんな女性のつらさを汲んで、ある医療機関が女性専用の外来診察日を設けて痔の相談を始めたそうです。
 するとその日は一日中大変な混雑で、診察できない病人も出るようになったため、次回から完全予約制で診察をするようにしたとのことでした。
 今まで「きちんと相談をしなければ・・・」と思いながらも、なかなか勇気を出せず、つらい症状を我慢したり、自己診断で薬を選んで対処していた女性が多かったのでしょう。
 しかし、(これは痔に限らずどんな病気にも言えるることですが)初期段階のうちに適切な治療を行わないと、慢性化して余計に治りにくくなるものです。
 例えば、軽症や中程度の裂肛(切れ痔)は薬でも治すことが出来ますが、慢性化すると、潰瘍が形成され、いぼやポリープ、痔瘻(うみ痔、あな痔)などを合併してしまいます。
 そして痔瘻は、自然治癒することは滅多になく、ほとんどの場合は、手術などの外科的な処置が必要と言われています。
 さらに、痔瘻が悪化すると、肛門の周囲に溜まった膿を排出する排膿腔が複数でき、0.03%の確率で癌化してしまうというデータもあります。
 また一方で、自己診断で誤った薬を使い続け、副作用を起こしてしまう病人さんもおられるようです
 特に注意をしたいのは、ステロイドを含む外用薬を間違った方法で使用しているケースです。
 ステロイドには強力な抗炎症作用があり、腫れや痒み、痛みにとても良く効きます。しかし、使い方や適応症を誤ると、皮膚の萎縮・化膿症の悪化などの局所性の副作用をはじめ、副腎皮質機能の低下といった全身性の副作用が、外用薬といえども起こる可能性がある事はよく知られています。
 そのため、ステロイドを含む外用薬は、患部に化膿を起こすおそれがないかどうか確かめた上で、短期間の使用にとどめておくことが大切です。
 また痔の場合、程度の軽い腫れや炎症は消炎酵素剤やグリチルリチン酸、軽症の痒みは抗ヒスタミン剤で対応するのも良い方法と言われています。
 「恥ずかしい」「相談できない」というイメージが強かった痔ですが、近頃はテレビコマーシャルにも、普通の世間話と同じ感覚で痔についておしゃべりしている女性が登場したりしていて、病気のイメージも徐々に変化しているようです。

2003/9 p54


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